極上の愛をキミへ
認めたくない想い
タクシーで会社へと戻る途中、車内で特に言葉を交わすことなく、朝比奈の部屋へと向かった。

定時を過ぎているため、同じフロアに社員はいない。

役員たちや秘書たちも、今日は会場から全員直帰だ。

これから、また仕事か。

少し憂鬱になった気持ちを、表に出さないよう繕う。


「コーヒーでも、お持ち致しましょうか?」


朝比奈の部屋に入るなり、尋ねる。


「・・・いや、いい」


歯切れの悪い言い方に、どうしたのかと視線を向けると、朝比奈と視線が交わる。

真っ直ぐに向けられた視線に、何故だかバツが悪くなる。

な、なに?

朝比奈はゆっくりとあたしの元へとやってくると、目の前で立ち止まった。

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