極上の愛をキミへ

でも、戻れない。

あたしも朝比奈も、知ってしまったから・・・

朝比奈の胸を押し、朝比奈と距離を取る。

答えは決まっていて、もうそこまで出かかっているのに、うまく言葉に出来ない。


「ごめん、なさい」


そして口にした時、声は震え、あたしは泣いていた。


「なんで泣くんだよ」

「泣いてません」


泣いてるのは、自分でも理解していた。

だけど素直に甘えられるほど、あたしは可愛い女じゃない。


「泣いてる理由を聞かない代わりに、教えてくれないか？断る理由を」


理由なんて、朝比奈には言えない。

言いたく、ない。

それに自分自身も、認めたくない。

朝比奈に、恋をしてるなんて・・・