極上の愛をキミへ
尚且つ、社長の言う通り他の社員よりは良い賃金を頂いている。

だが、あたしが言いたいのはそこではない。


「それは、重々あたしも承知しています。ただ、給料が下がったとしても・・・」

「前の科に戻りたい、と」

「はい」


ちゃんとわかって居る癖に、社長はいつも話を誤魔化すのだ。


「秘書課は良いぞ?時期社長候補と出会えるし」

「結構です。社長と言う肩書にも、結婚にも興味はないので」

「ホント、キミは面白いね」


心底楽しそうに、大きな口を開け、社長は笑い出す。

そんな社長を横目に、あたしは心の中で盛大なため息を零した。

どうせ、今回も流されるのだろう。

別に、社長の秘書が嫌なわけじゃない。

秘書として、仕事にもやりがいを感じている。

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