極上の愛をキミへ

男は、ベットを降りようとしている。

行かないで・・・

独りに、しないで・・・

気付いたら、あたしは男の腕を掴んでいた。


「もう少しだけ、一緒に居てくれませんか？」


込み上げてくる涙のせいで、男の表情は滲んで良く見えない。

あたし、困らせてしまったかもしれない。


「・・・すいません」


あたしはゆっくり、男から手を離す。


「これが計算だったら、俺はお前に勝てる気がしねぇ」


そう言い、男はあたしのことを抱き締め、優しく頭を撫でる。

それが妙に、心地良い。


「少し寝る。お前も付き合え」


再び男と一緒に布団の中へと戻り、気付けばあたしは夢の中へと落ちて行った。