極上の愛をキミへ
会いたくない人
互いに仕事とプライベートを切り離し、朝比奈との関係は続いていた。


「コーヒーをお持ちしました」

「あぁ」


いつもと、何ら代わり映えのしない日常のやりとり。


「今日のご予定ですが・・・」


と、朝比奈のスケジュールを伝える。


「大丈夫でしょうか?」

「あぁ。佐伯との打ち合わせに、後2人加わる」


2人?


「と、言いますと?」

「広告担当とカメラマン」

「承知致しました。では、失礼致します」


軽く頭を下げ、朝比奈に背に向ける。


「結衣」


いつしか、下の名前を呼ばれるようになった。

そして朝比奈が下の名前を呼ぶ時は、基本プライベートの話をする時だ。

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