夕焼けに奏でる


遥輝side


今日からリレーの朝練が始まった。




「真夏の鬼ーっ!」


そんなことをいいながらもかなり良いペースで走っているのはつい最近仲良くなった白石萩花。


因みに俺はアンカーで、バトンは萩花から繋いで貰うことになっている。


園田と俊哉は部活の朝練でいつもいるから何とも思わないけれど、萩花がいるのはとても新鮮だ。


「萩花、お疲れ。」


「は、遥輝君!」


未だに俺のことを遥輝君と呼ぶのには慣れてないみたいで照れてる姿が可愛い。


「あれ、遥輝と白石さんって仲良いんだ。」


あ、俊哉にバレてしまった。


「うん、この間スパイク取りに行った時にたまたま話して。」


「へー、遥輝が女子に興味を持つのって珍しいな。」


「別に特別興味を持ったとかじゃないって。」


あの時はただの好奇心だった。


でもまだ萩花の事をもっと知りたいと思っている俺は…



(恋…なのかな。)
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