Guilty
1
『終点○○、○○でございます。ご乗車ありがとうございました』
アナウンスとともに目の前のドアが開いた。いつも通り階段を上り改札へ向かう。定期を出すと年の場所を隠して駅員に見せた。
そのまま通り過ぎようとすると後から声が聞こえる。
「すみませんもっとよく見せてください」
今度はちゃんとゆっくりと見せた。
「ありがとうございまーす」
「うざ……」
小さくつぶやくと私は歩き出す。相手に聞こえたかなんてわからないけれど確実に私を疑っていた。
学校に着いても授業なんて入ってこない。つまらない毎日。授業も学校も心底めんどくさくなり私はケータイを開く。
LINEで友人に「帰る」と一言送るとカバンを持ち、学校を出た。今まで何度サボってきたかわからない。先生に見つからないように学校を出るなんて簡単だ。
現在10時14分、21分に自宅方面の電車が来る。余裕で駅に入り改札に向かい歩き出した。
これが間違いだった。
「すみません、年度の場所が見えてないのでよく見せてください」
アウトだ
私が定期を差し出すと、当然事務所に通される。そして中年の男が私をソファーに座らせ、向かいに座った。
「君、これ詐欺罪だよ?」
警察に言われるのだろうか、それは困る
「すみません」
心底反省したように言う。けれど目の前の男の目の色は変わらない。この人はおそらく私が嫌いだろう。
アナウンスとともに目の前のドアが開いた。いつも通り階段を上り改札へ向かう。定期を出すと年の場所を隠して駅員に見せた。
そのまま通り過ぎようとすると後から声が聞こえる。
「すみませんもっとよく見せてください」
今度はちゃんとゆっくりと見せた。
「ありがとうございまーす」
「うざ……」
小さくつぶやくと私は歩き出す。相手に聞こえたかなんてわからないけれど確実に私を疑っていた。
学校に着いても授業なんて入ってこない。つまらない毎日。授業も学校も心底めんどくさくなり私はケータイを開く。
LINEで友人に「帰る」と一言送るとカバンを持ち、学校を出た。今まで何度サボってきたかわからない。先生に見つからないように学校を出るなんて簡単だ。
現在10時14分、21分に自宅方面の電車が来る。余裕で駅に入り改札に向かい歩き出した。
これが間違いだった。
「すみません、年度の場所が見えてないのでよく見せてください」
アウトだ
私が定期を差し出すと、当然事務所に通される。そして中年の男が私をソファーに座らせ、向かいに座った。
「君、これ詐欺罪だよ?」
警察に言われるのだろうか、それは困る
「すみません」
心底反省したように言う。けれど目の前の男の目の色は変わらない。この人はおそらく私が嫌いだろう。