先生の背中。
そう言って先生は私の前の椅子に座った。
近い…
近すぎるよ…。
「後半分だな~。よしっ、やるか!」
わかりやすく公式を教えてくれる先生。
私は目の前にいる先生にドキドキしながらもすらすらと解いて15分で終わらせた。
「先生ありがとう!わかりやすかったよ!先生数学できるんだね~」
「英語はできないけど数学は得意だからな!この課題俺が出してきてやろうか?」
先生とちょっとでも長くいたいな…。
「いいよ!自分で出す!」
「じゃ、出しに行くか!」
先生の後ろを歩いた。
大きな背中、がっちりとした肩幅。
先生の後ろ姿に見とれていた。
「なぁ長沢?」
「何~?」
「学校楽しいか?」
「楽しいよ~!」
と私が言うと、先生は急に振り返って笑顔で
「そっか!楽しいか!」