先生の背中。



そう言って先生は私の前の椅子に座った。



近い…
近すぎるよ…。



「後半分だな~。よしっ、やるか!」



わかりやすく公式を教えてくれる先生。
私は目の前にいる先生にドキドキしながらもすらすらと解いて15分で終わらせた。




「先生ありがとう!わかりやすかったよ!先生数学できるんだね~」



「英語はできないけど数学は得意だからな!この課題俺が出してきてやろうか?」





先生とちょっとでも長くいたいな…。


「いいよ!自分で出す!」



「じゃ、出しに行くか!」




先生の後ろを歩いた。
大きな背中、がっちりとした肩幅。


先生の後ろ姿に見とれていた。





「なぁ長沢?」


「何~?」



「学校楽しいか?」



「楽しいよ~!」



と私が言うと、先生は急に振り返って笑顔で

「そっか!楽しいか!」


< 4 / 45 >

この作品をシェア

pagetop