先生の背中。
先生の笑顔はまぶしいね。
私は見とれて何も言えなかった。
「何ぼ~っとしてんだ?もう暗くなるぞ?」
まだ帰りたくないよ。
「帰りたくない。」
聞こえるか聞こえないかわからないくらいの声で言った。
「ん?何?」
「え?何も言ってないよ?」
作り笑いで言った。
言っちゃいけない。
私が先生を好きだってバレちゃいけないんだ…。
「先生、私もう帰るね!ばいばい。」
「待って!……コレやるよ。」
そう言って先生が私に差し出したのは、チョコレートだった。
「疲れてるような顔してるぞ…。今日はゆっくり休んどけよな!」