薔薇姫《短編》
目覚めの時
「お前達かい?私を呼んだのは」
現れたのは、あの黒い魔術師でした。
最初に城に現れた時から、寸分たがわない黒いマント姿です。
彼は、薔薇達の願いを聞くと、意地悪く笑いました。
「なに、姫を目覚めさせてくれと?これはまた思いがけない願いだな」
そういいながら、姫の側に近寄り、月光の中で輝く肢体に、目をやります。
「目覚めさせるということは、良いのだな。姫の呪いは解けるが、お前達の呪いも解けるのだ。」
薔薇の呪いが解けるということは、薔薇達が命を終えることを指します。
ですが、薔薇達は静かにその言葉を受け入れました。
現れたのは、あの黒い魔術師でした。
最初に城に現れた時から、寸分たがわない黒いマント姿です。
彼は、薔薇達の願いを聞くと、意地悪く笑いました。
「なに、姫を目覚めさせてくれと?これはまた思いがけない願いだな」
そういいながら、姫の側に近寄り、月光の中で輝く肢体に、目をやります。
「目覚めさせるということは、良いのだな。姫の呪いは解けるが、お前達の呪いも解けるのだ。」
薔薇の呪いが解けるということは、薔薇達が命を終えることを指します。
ですが、薔薇達は静かにその言葉を受け入れました。