薔薇姫《短編》
「姫の美しさは話には聞いてたが、なるほど。
誰からも愛される魅力をお持ちじゃ。むろん人以外の存在すらも。

あぶないあぶない。我もあやうくかかるところであったわ
次に姫の姿を見れば、魅了されてしまうであろう」


「姫をどうした」


「そんな怖い顔をするでない。ただ、永久の眠りを与えたまでのこと」

「なんだと」


「さあ、話はここまでにしよう。

いつまでも恋路の邪魔をするのも無粋なものだ。


お前達、今すぐこの城から出るがよかろう。その気がないものはここで姫と共に永久の眠りにつくといい」




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