偽りの愛言葉
「んー…」


まだ起きてない身体を伸び伸び。


昨日も寝るの遅かったし眠い。


朝は苦手かも。


「寝起きも変わらないなんて羨ましいです。」

「え?寝起き?」


キッチンを向いたまま、話をする梓ちゃん。


「綺麗な顔ってことです。私なんて化粧で誤魔化すの必死ですもん。」


え…待って。


俺のこと綺麗な顔って思ってんの?


マジかよ…。


好きな子に言われると嬉しすぎて、ニヤケ止まんねぇ…。


「梓ちゃんだって変わんないっしょ。」

「ふふ、どうでしょう。」


心が綺麗なんだから顔も綺麗だよ。


むしろ、すっぴん見たかったな。


幼くなって絶対可愛いでしょ。


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