私達が殺るしかない

夕焼けとチョコレート

5人がやっと市外に出れた頃には、もう既に太陽は半分ほど沈みかけ、あたりは真っ赤な夕日に染められていた。
軍隊に会わないよう、避けながら歩いてきたから、余計に時間がかかったのである。
「...疲れたね、一旦...休もうか。」
美羽が、すっかり疲れ果てて芝生の上に腰を下ろした。
夕方の、涼しい風が彼女の髪を揺らした。
「...ねえ、美羽。」
ふと、幸子が話しかけた。
「今日は、この辺で休もうよ。この辺は、軍隊はあまりいないようだし…私、もう歩けない。」
美羽がニコッと微笑んで言った
「...そうだね!あー、疲れたっ!」
美羽が一気に脱力して、芝生の上に大の字に寝転がった。
「ねぇ、みんな...!」
なのが、少し控えめにみんなに話しかけた。
「私ね、チョコレートもってるの...!みんなで、食べない?」
『食べたいっ!』
4人は声を揃えて言った。
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