月が綺麗ですね
北林さんはそんなに悪い人だとは思わない。今のことにしても軽いチョッカイのつもりだったのだろうけれど、どうも平地に乱を起こしたがるきらいがあるようで...。
飯塚さんと気が合わないのなら放っておけばいいのに、北林さんは飯塚さんを怒らせて楽しんでいるみたい。私を餌にして...と言うオマケ付きで。
また余計なことを言って飯塚さんと喧嘩をはじめやしないかと、一瞬ハラハラしたけれど、すんなり北林さんが居なくなってホッとしたのも束の間、突然秘書室のガラスの扉が開き、お姉さま達が一斉に立ち上がる。
えっ!?
扉に背を向けていた私も慌ててそれに習うと、そこには副社長の姿があった。
お姉さま達は無言で頭を下げると再び椅子に座り仕事を始める。
副社長の秘書である飯塚さんと私は当然直立したままで、こちらへ歩いて来る副社長に視線を送る。すると、飯塚さんが口を開いた。
「何か不手際でもありましたか?」
飯塚さんの声は不安と疑問がごちゃ混ぜになっている。
私はここへ配属されてまだ1ヵ月半しか経っていないけれど、副社長が秘書室へ来るのは初めてのことだった。
飯塚さんと気が合わないのなら放っておけばいいのに、北林さんは飯塚さんを怒らせて楽しんでいるみたい。私を餌にして...と言うオマケ付きで。
また余計なことを言って飯塚さんと喧嘩をはじめやしないかと、一瞬ハラハラしたけれど、すんなり北林さんが居なくなってホッとしたのも束の間、突然秘書室のガラスの扉が開き、お姉さま達が一斉に立ち上がる。
えっ!?
扉に背を向けていた私も慌ててそれに習うと、そこには副社長の姿があった。
お姉さま達は無言で頭を下げると再び椅子に座り仕事を始める。
副社長の秘書である飯塚さんと私は当然直立したままで、こちらへ歩いて来る副社長に視線を送る。すると、飯塚さんが口を開いた。
「何か不手際でもありましたか?」
飯塚さんの声は不安と疑問がごちゃ混ぜになっている。
私はここへ配属されてまだ1ヵ月半しか経っていないけれど、副社長が秘書室へ来るのは初めてのことだった。