月が綺麗ですね
休みの日、私たちはほぼ...いや完全に外で会っていた。

お互いの家の場所は知っていたけれど、家で時間を過ごすことは無かった。

徹さんはオフィス近くのタワーマンションに独り暮らしをしている。


私を襲わないのであれば、いつでも家に来てもらって構わないのだけれど、徹さんから『家に来い』と言われたことは無い。


やっぱり私が家に遊びに行ったら襲ってしまうからかな?

それとも見られてマズいことでもあるのかな?

う~ん怪しい...。


彼の私に対する愛情を疑う余地はない。その点に関しては自信がある。
でも...女の私が言うもの変だけど、女って生き物はどうもちょっとした事で次から次へと煙を立たせるのが得意らしい。


「徹さんの家に行ってみたいな」


彼がどんな暮らしをしているのか興味あるし。

それって普通のことだよね?



呟きながらマンションの空きスペースで徹さんが迎えに来るのを待っていた。
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