月が綺麗ですね
「...もっと俺に染まれ、風花」

「ふ、副社長っ!?」

いきなり肩に手を回された。


私は廊下に誰かいやしないかとハラハラしながら辺りに視線を走らせる。
幸い人の姿はなかった。


「オフィスでは進藤と呼ぶ約束です。それにこんな所を誰かに見られたら...」

心臓が口から飛び出そうなほど驚いてしまった。


「はは、顔を赤くして可愛いな」

「冗談はやめて下さい」

「冗談なんかじゃない。しかし社長の挨拶は酷かったな」


もう...話をはぐらかして...。
< 185 / 316 >

この作品をシェア

pagetop