月が綺麗ですね
ピンポーン!ピンポーン!


「う~ん?」


眠い目をこすりながら横たえた体を起こす。


「ごめんくださ~い」


誰か来たみたい。


「は~い。いま行きま~す」


呼びかけに応えて立ち上がろうと膝を立てた瞬間、体が固まった。


「何だ、いるじゃない」


聞き覚えのある声と、声の主がそこに立っていた。
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