月が綺麗ですね
「おめでとう」

神父様が言うと、いがちゃんと弘くんも、


「おめでとう」

「おめでとう」


立ち上がって手を叩いて祝福してくれた。



「風花、愛している」



幸せの涙の中で、


彼が耳元でささやくのが聞こえた。


私はかすむ視界の中でひと筋の光を見た。


それは、夢なんかじゃない。


私たちを祝福する光。


美しい未来を予感させる光。


けして失われることのない愛の光。




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