いつかきっと、この想いが届くまで。

「たまには自分でやってよね」


「は?お前がいつも俺に何してくれてんだよ」


ガシガシとワックスで固めたであろう髪を掻いた。

それもとても、面倒くさそうに。


「何って…。
あんたの大学院の受験手続きだって、試験の日程だって、ノートだって全部、全部私がしてあげたじゃない…!!」


こんなやな奴なのに、鬱陶しいとでも言うように溜息をつかれると、ズキリと胸が傷んでしまうんだろう…


どうして悲しくなっちゃうんだろう…

< 11 / 23 >

この作品をシェア

pagetop