シンさんは愛妻家
イブキの元気アピールが続くので、面倒になり猫のトイレの準備をさせ、タビィを部屋に出す事にした。

「君が教育係ね」

というと、

「頑張ります!」

と張り切った声を出す。

彼女が張り切ってタビィを見ている間にご飯の用意をしてしまおう。

なんでも食べられます 。
嫌いな物はありません。
とニコニコしていたけど、
今日はタラを使った湯豆腐と煮た野菜と、とりひき肉のつくねにしておこう。

まだ、熱が完全に引いた訳じゃないだろうし、
お腹の機能も弱っているだろうから
胃に負担のかからない優しいご飯にしておく。

イブキはタビィに付いて歩いて床をクンクンしてぐるぐる歩き出したタイミングを逃さずに
部屋の隅においたトイレに連れて行って、おしっこをさせるのに成功したみたいだ。

良かった。これできっとトイレの場所がわかっただろう。

僕が彼女に目配せして微笑むと彼女も嬉しそうに頬を染めて頷く。

いちいち頬が赤く染まる気がするんだけど
…きっと緊張するタイプなんだな

と僕は気に留めずに食事の用意を続けた。



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