シンさんは愛妻家
僕が鍵を開けると、

「おかえりなさい!」とタビィと競争するように嬉しそうに玄関に走ってくる。

「ただいま。
良い子にしてたか?」と足元にまとわりつくタビィを撫でると、

「はい!」

とイブキが満面の笑みを浮かべる。

つい、頭を撫でたくなるけど、

ぐっと我慢して、

「アイス買ってきた。冷凍庫に入れてきて」

レジ袋を渡すと、袋を覗いて、

わあ、高級チョコアイスだ。タビィは食べちゃダメだと思うよ

とタビィに話しかけながらキッチンに向かう。

タビィはガサガサいう袋が気になって、夢中で飛びかかってるみたいだけど


「こら、ダメだって!」と笑いながら遊んでいる。


こんな様子を見ていたら彼女からタビィを取り上げられないな。とふっと笑う。

早く医療事務の学校に行かせて、就職させなければ…と

心を新たにしながら、寝室に着替えに入った。

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