シンさんは愛妻家
僕がブルーの大きなランドクルーザーをルミ子さんの横につけると、
ルミ子さんは助手席じゃなく後部座席に座る。
「隣に座ったら?」
と僕が不思議に思って聞くと、
「イブキが乗った時に座席のポジションが違うと、
自分以外に乗った女がいるって思うじゃない」
と憮然とした顔をする。
「…そういうもの?」
と僕がくすんと笑うと、
「センセーって繊細そうな顔してて案外鈍感ね。妻に浮気がバレるタイプ。」
「うーん。決まった恋人ってしばらくいなかったからなあ…
浮気には縁がないかも…」
と僕が笑うと、
「先生って案外モテるから色々噂されてるのよ。わかってる?」
「そう?あんまり良い噂はなさそうかなあ」
「イブキが先生は独身主義で、決まった恋人は持たないって…
きっと、引っ越したらおしまいになるんだって…
そう言って悲しそうにしてたわよ。」
「僕はそんなつもりはないよ。
イブキが僕のそばにいたいだけいればいいって…」
「それって…イブキの自由だって事でしょ。
先生はそんなに好きじゃないみたいだけど…」
「まさか。僕は19も年上で、年下のイブキを自分に縛り付けちゃいけないって…そう思って…」
「イブキにはそんな、年上の男の葛藤なんてわかんないわよ。
先生はイブキに迫られて仕方なく恋人でいるんだって…
そう思ってる…」
「…そんな事は絶対にないよ」
「イブキが好きなら、わかるように言いなさいよ。
遠慮して、離れ離れになってからじゃ遅いのよ。
大体お互い離れられるの?
センセーはそんなにやつれて、イブキは泣き暮らしててさ…」
ルミ子さんのおっしゃる通り。
僕はイブキがいないともう、普通に生活できない…
「…ありがとう。ルミ子さん。
イブキが僕を好きだって言った気持ちは嘘じゃないよな。
いくつ年上でも、
僕にとってイブキはたったひとりのオンナだ。」
そう言ってエンジンを吹かし、車を発進させた。
ルミ子さんは助手席じゃなく後部座席に座る。
「隣に座ったら?」
と僕が不思議に思って聞くと、
「イブキが乗った時に座席のポジションが違うと、
自分以外に乗った女がいるって思うじゃない」
と憮然とした顔をする。
「…そういうもの?」
と僕がくすんと笑うと、
「センセーって繊細そうな顔してて案外鈍感ね。妻に浮気がバレるタイプ。」
「うーん。決まった恋人ってしばらくいなかったからなあ…
浮気には縁がないかも…」
と僕が笑うと、
「先生って案外モテるから色々噂されてるのよ。わかってる?」
「そう?あんまり良い噂はなさそうかなあ」
「イブキが先生は独身主義で、決まった恋人は持たないって…
きっと、引っ越したらおしまいになるんだって…
そう言って悲しそうにしてたわよ。」
「僕はそんなつもりはないよ。
イブキが僕のそばにいたいだけいればいいって…」
「それって…イブキの自由だって事でしょ。
先生はそんなに好きじゃないみたいだけど…」
「まさか。僕は19も年上で、年下のイブキを自分に縛り付けちゃいけないって…そう思って…」
「イブキにはそんな、年上の男の葛藤なんてわかんないわよ。
先生はイブキに迫られて仕方なく恋人でいるんだって…
そう思ってる…」
「…そんな事は絶対にないよ」
「イブキが好きなら、わかるように言いなさいよ。
遠慮して、離れ離れになってからじゃ遅いのよ。
大体お互い離れられるの?
センセーはそんなにやつれて、イブキは泣き暮らしててさ…」
ルミ子さんのおっしゃる通り。
僕はイブキがいないともう、普通に生活できない…
「…ありがとう。ルミ子さん。
イブキが僕を好きだって言った気持ちは嘘じゃないよな。
いくつ年上でも、
僕にとってイブキはたったひとりのオンナだ。」
そう言ってエンジンを吹かし、車を発進させた。