シンさんは愛妻家
「お世話になりました。
また来てもいい？」

とイブキが店の玄関でルミ子さんに抱きつく。

「いいわよお。
ここをイブキの実家だと思って、喧嘩したら言いつけに来なさい。
私達が怒ってあげるから…」

とイブキをギュッと抱きしめ返す。

ルミ子さんはイブキの家族だな。
と少し、嬉しい。

…ここの人達に怒られる事を思うととても恐ろしい気もするけど…


「先生、イブキをよろしくね」

「これから区役所で婚姻届を出してから、産婦人科に行くよ」

イブキはマンションを借りるために戸籍抄本やら何やらの書類は用意してあった。

このまま、婚姻届を出すための書類に横滑りだ。

婚姻届は結婚雑誌に付いているものをオネエさんのひとりが僕らにくれた。
（女子力の高いオンナはいつでもプロポーズされていいように準備を怠らないらしい…）

イブキの保証人はルミ子さんで、僕の保証人はこれから友人にお願いするつもりだ。



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