愛縛占欲~冷徹エリートは溺愛を手加減しない~
誘ったら来ると言うに決まってると決めつけて取ったのは、この間朝比奈が行きたいと言っていた予約の取れないレストランだ。
知り合いの知り合いがオーナーをしていることからなんとか予約を入れてもらった。
いつも頑張ってるご褒美くらいやってもいいだろう。なんて自分の中で理由を作って誘ったが朝比奈は来なかった。
考えてみれば当然のことだ。相手の予定も聞かないで入れたのだから。
ダメになるな、どうするか……。
無理言って入れてもらった手前、行かないという選択肢は無い。正直、朝比奈と行かないのであればもう相手なんて誰でもいいかと思った。
【一ノ瀬さん
三島です。そろそろご飯に行きましょうよ〜今日とか私、空いてますよ!笑】
『めんどくせ……』
そんな言葉をつぶやきながら、ちょうど連絡が来た女を適当に誘い、食事をすることにした。
『今日はありがとうございました』
食事は面倒な話に付き合わなければいけないことを除けばとても満足だった。
『私のためにこんな予約のなかなか取れないレストラン予約してくるなんて、嬉しかったです』
お前のためじゃねぇけどな。
『三島さんにはいつもお世話になっていますから』