2794文字の、拝啓お母さんへ。
1ヶ月前、市内の児童相談所に行って、私の出生やその他もろもろについて聞いてきました。
もともと私が「里子」であると言うことは知っていましたが、詳しいことを自分の耳できちんと聞きたかったからです。
それに、最初の目的はあなたに会うための相談でした。
それが児童相談所の方と面会を重ねていくうちに、いつの間にか「自分の出生を知ること」が目的にすりかえられ、
「今、私のお母さんはどこにいるのか、連絡はつくのか」と聞いても
「わからない」の一点張りでした。
私としてはおおいに不服だったのですが、児童相談所の方もなにか事情があるのだろうと追及しないことにしました。
これは私の予想だけど、児相側は私が「お母さんに会いたい」と最初に児童相談所を訪れたあたりには既にあなたと連絡がついていて、
あなたが私と面会するのを拒否したために、話をすりかえるしか無かったんじゃないかな、と思います。
それはそれでも構いません。
でも、私の話は聞いてください。