拘束時間 〜 追憶の絆 〜
彼の切実な言葉に、私は胸が締め付けられた。
「......んんっ」
「んっ.......、ぁ......っっ」
こうして、深いキスを交わすたびに。強い衝動が駆け巡って身体の芯が互いを欲しがった。
それでも今は、どうすることもできない彼の身体 ーー。
だから、より深いキスをして欲求を賄おうとしても。それは余計に彼を渇望させるだけだった。
その分私は毎日、彼の病室へ行き空白の8年間を埋めた。
「あなたのもとを去ってから、ようやく気がついたの。あなたが過去のことを話さなかったのは、全部私の為だったってこと。それなのに私は、あなたが過去を打ち明けてくれなかった事ばかりにこだわって......。過去よりも、あなた自身を見つめるべきだった。そのことに気がついた時には既に、あなたはカナダへ旅立っていて......」
「沙綾。君がいなくなった時、俺はすぐにでもこの街へ君を迎えに来たかった。だけど、時間の流れに遮られて......。君に会えないまま、カナダへ旅立つことになってしまった。それでも、こうして再び君に出会えたから過去は全て払拭された。そう思ってる......」
退院するまでの間。私達は、この8年間で蓄積された互いの想いを打ち明け合った。
そして、今でも。
8年前と同じ想いを互いに胸に抱いていることを確信した。
もう、十二分に機は熟した ーー。
途切れた赤い糸は、また繋ぎ合わせればいい。
「沙綾。俺が退院する日、デートしよう......」
「うん......」
「......んんっ」
「んっ.......、ぁ......っっ」
こうして、深いキスを交わすたびに。強い衝動が駆け巡って身体の芯が互いを欲しがった。
それでも今は、どうすることもできない彼の身体 ーー。
だから、より深いキスをして欲求を賄おうとしても。それは余計に彼を渇望させるだけだった。
その分私は毎日、彼の病室へ行き空白の8年間を埋めた。
「あなたのもとを去ってから、ようやく気がついたの。あなたが過去のことを話さなかったのは、全部私の為だったってこと。それなのに私は、あなたが過去を打ち明けてくれなかった事ばかりにこだわって......。過去よりも、あなた自身を見つめるべきだった。そのことに気がついた時には既に、あなたはカナダへ旅立っていて......」
「沙綾。君がいなくなった時、俺はすぐにでもこの街へ君を迎えに来たかった。だけど、時間の流れに遮られて......。君に会えないまま、カナダへ旅立つことになってしまった。それでも、こうして再び君に出会えたから過去は全て払拭された。そう思ってる......」
退院するまでの間。私達は、この8年間で蓄積された互いの想いを打ち明け合った。
そして、今でも。
8年前と同じ想いを互いに胸に抱いていることを確信した。
もう、十二分に機は熟した ーー。
途切れた赤い糸は、また繋ぎ合わせればいい。
「沙綾。俺が退院する日、デートしよう......」
「うん......」