拘束時間 〜 追憶の絆 〜
「私のせいで変な噂たてられちゃって。本当に、ごめんなさい......」
私は昼休みに彼へ、こっそりとLINEを送った。
「なぁにぃ〜!?沙綾。隠れてスマホなんかいじっちゃって、例の彼へLINEでもしてたっ!?」
同じ課の同期、百合奈は戸川君と私の関係を興味深々で聞いてきた。
「戸川君てさぁ。社内一、イケメンな上に仕事もできて。上層部から、かなり目をかけられてるって話だから出世街道まちがいなしだよ。いいなぁ〜っ!沙綾には、将来有望な彼氏が居て〜!」
百合奈だって彼氏いるじゃんっ。
てか、戸川君と私は付き合ってないから......。
「噂って。俺達が付き合ってるっていう、あの噂?なんで謝るの??」
昼休み中、真相を追求してくる百合奈に弁解していたら。彼からLINEが返ってきていた事に全く気がつかなかった。
ーー 戸川君からのLINEには、続けてこう送られてきていた。
「俺は、嬉しいよ」
この場合なんと返せば良いのか、またしても恋愛偏差値の低い私は悩んだ。
「嬉しいの?」
そう返すのが精一杯だった......。
すると、彼からは、
「うん、嬉しい。LINEじゃ上手く伝わらないから、直接会って言いたい」
ーー 退社後のアフター6、戸川君は会社の中央入り口で私を待っていてくれた。
ただでさえ、女子社員の憧れの的である彼は、送別会の一件で益々人気が上昇していた。
酔っ払いの先輩社員から女子社員を守ったヒーローだ。
「お待たせ......っ!てゆうか、あの......この場所で待ち合わせって、すごく目立つよね」
私は、また噂に拍車がかかるのではないかと、おどおどしていた。しかし彼は、そんなことは全く気にしていない様子で、それどころか、とても機嫌が良さそう。
「そう。目立つからこの場所で待ってたんだよ」
「え.......??」
「行こう」
キョトンとした私に、フッと笑顔を向けた彼は、広い背中を翻して私をリードするように繁華街の方向に歩き始めた。
「良い店知ってるんだ。沙綾ちゃんと初めて会った日に、連れて行きたかった店」
私は昼休みに彼へ、こっそりとLINEを送った。
「なぁにぃ〜!?沙綾。隠れてスマホなんかいじっちゃって、例の彼へLINEでもしてたっ!?」
同じ課の同期、百合奈は戸川君と私の関係を興味深々で聞いてきた。
「戸川君てさぁ。社内一、イケメンな上に仕事もできて。上層部から、かなり目をかけられてるって話だから出世街道まちがいなしだよ。いいなぁ〜っ!沙綾には、将来有望な彼氏が居て〜!」
百合奈だって彼氏いるじゃんっ。
てか、戸川君と私は付き合ってないから......。
「噂って。俺達が付き合ってるっていう、あの噂?なんで謝るの??」
昼休み中、真相を追求してくる百合奈に弁解していたら。彼からLINEが返ってきていた事に全く気がつかなかった。
ーー 戸川君からのLINEには、続けてこう送られてきていた。
「俺は、嬉しいよ」
この場合なんと返せば良いのか、またしても恋愛偏差値の低い私は悩んだ。
「嬉しいの?」
そう返すのが精一杯だった......。
すると、彼からは、
「うん、嬉しい。LINEじゃ上手く伝わらないから、直接会って言いたい」
ーー 退社後のアフター6、戸川君は会社の中央入り口で私を待っていてくれた。
ただでさえ、女子社員の憧れの的である彼は、送別会の一件で益々人気が上昇していた。
酔っ払いの先輩社員から女子社員を守ったヒーローだ。
「お待たせ......っ!てゆうか、あの......この場所で待ち合わせって、すごく目立つよね」
私は、また噂に拍車がかかるのではないかと、おどおどしていた。しかし彼は、そんなことは全く気にしていない様子で、それどころか、とても機嫌が良さそう。
「そう。目立つからこの場所で待ってたんだよ」
「え.......??」
「行こう」
キョトンとした私に、フッと笑顔を向けた彼は、広い背中を翻して私をリードするように繁華街の方向に歩き始めた。
「良い店知ってるんだ。沙綾ちゃんと初めて会った日に、連れて行きたかった店」