拘束時間 〜 追憶の絆 〜
『愛してる......』
ーー 2026年 5月11日 ーー
「沙綾に俺自身を見てほしい......」
そう言いながらも。一番大切なことを俺は彼女に隠していた。
最初に打ち明けるべきだったんだ......。
だからこんなにも遠回りしてしまった。
何よりも、彼女を深く傷つけた。
彼女に真実を打ち明けられなかったのは、俺の弱さだ。
あいつの面影を俺の中に探す彼女へ真実を告げたら、彼女は俺の元から去っていくような気がした。
だけど。真実を隠したからこそ彼女は俺から去って行ってしまったんだ。
そのことを最初から分かっていれば......。
若すぎた。
いや、それは言い訳だ。
全ては。永久にあいつには勝てない、俺の弱さゆえ。
それでも。俺は、あの頃に比べて随分と強くなった。
というか、図々しくなった。と言った方が正しいか......。
彼女への想いを8年もの間、断ち切れず。
あれほど彼女を傷つけてしまったというのに彼女へ許しを請い、あろうことか再び想いを告げようとするなど。
俺が彼女に与えてしまった傷は、やはり俺でしか消せない。いや、他の男には消されたくない。
次に彼女と会うときは、恋人の約束ではなく。
プロポーズを......。
「沙綾に俺自身を見てほしい......」
そう言いながらも。一番大切なことを俺は彼女に隠していた。
最初に打ち明けるべきだったんだ......。
だからこんなにも遠回りしてしまった。
何よりも、彼女を深く傷つけた。
彼女に真実を打ち明けられなかったのは、俺の弱さだ。
あいつの面影を俺の中に探す彼女へ真実を告げたら、彼女は俺の元から去っていくような気がした。
だけど。真実を隠したからこそ彼女は俺から去って行ってしまったんだ。
そのことを最初から分かっていれば......。
若すぎた。
いや、それは言い訳だ。
全ては。永久にあいつには勝てない、俺の弱さゆえ。
それでも。俺は、あの頃に比べて随分と強くなった。
というか、図々しくなった。と言った方が正しいか......。
彼女への想いを8年もの間、断ち切れず。
あれほど彼女を傷つけてしまったというのに彼女へ許しを請い、あろうことか再び想いを告げようとするなど。
俺が彼女に与えてしまった傷は、やはり俺でしか消せない。いや、他の男には消されたくない。
次に彼女と会うときは、恋人の約束ではなく。
プロポーズを......。