拘束時間 〜 追憶の絆 〜
ーー 2018年 7月15日 ーー
「またのご来店、心よりお待ち致しております」
優斗は、ファミレスよりも一つ桁の多い。五つ星レストランの会計を難なく済ませた。
店のオーナーは今日も深々と頭を下げて、重い出入り口の扉を自ら開けて送り出してくれた。
「ごちそうさま」
「うん、途中で親父が来たけど、緊張しなかった?」
「すごく......緊張した」
「そうだよね......。俺もまさか、親父に会うと思わなかったから。ごめんね、本当はきちんとした形で紹介したかったんだけど。でも、交際宣言できて俺は幸運だった」
彼は、突然のお父さんの登場に私を驚かせてしまったことを謝りながらも、自分の父親であり超一流企業の社長が普通の女の子と交際すること、そして結婚についても問題なく認めてくれたことに安堵していた。
確かに。優斗ほどの財閥の御曹司なら許婚がいてもおかしくないのに......。
私は彼と一緒に居られることに素直に感謝した。
「優斗......」
しばらくの間、私達の後ろ姿を見送ってくれていたレストランのオーナーが店内に戻ったことを確認した私は、自分から彼に身を寄せた。
「沙綾の方からくっついてくれて、すごく嬉しい......」
そう言って彼は。さも嬉しそうに私の腕を自分の腕に絡ませ、さらに恋人繋ぎをして指先から伝わる私の熱を感じていた。
「なんか、ちょっと恥ずかしい」
「どうして?俺達、恋人同士だろう......。でも、沙綾のそういうところも好きだよ。初々しくて、かわいいから」
誰もいない夜道でこんなこと言われたら、胸がドキドキして冷静じゃいられない ーー。
「またのご来店、心よりお待ち致しております」
優斗は、ファミレスよりも一つ桁の多い。五つ星レストランの会計を難なく済ませた。
店のオーナーは今日も深々と頭を下げて、重い出入り口の扉を自ら開けて送り出してくれた。
「ごちそうさま」
「うん、途中で親父が来たけど、緊張しなかった?」
「すごく......緊張した」
「そうだよね......。俺もまさか、親父に会うと思わなかったから。ごめんね、本当はきちんとした形で紹介したかったんだけど。でも、交際宣言できて俺は幸運だった」
彼は、突然のお父さんの登場に私を驚かせてしまったことを謝りながらも、自分の父親であり超一流企業の社長が普通の女の子と交際すること、そして結婚についても問題なく認めてくれたことに安堵していた。
確かに。優斗ほどの財閥の御曹司なら許婚がいてもおかしくないのに......。
私は彼と一緒に居られることに素直に感謝した。
「優斗......」
しばらくの間、私達の後ろ姿を見送ってくれていたレストランのオーナーが店内に戻ったことを確認した私は、自分から彼に身を寄せた。
「沙綾の方からくっついてくれて、すごく嬉しい......」
そう言って彼は。さも嬉しそうに私の腕を自分の腕に絡ませ、さらに恋人繋ぎをして指先から伝わる私の熱を感じていた。
「なんか、ちょっと恥ずかしい」
「どうして?俺達、恋人同士だろう......。でも、沙綾のそういうところも好きだよ。初々しくて、かわいいから」
誰もいない夜道でこんなこと言われたら、胸がドキドキして冷静じゃいられない ーー。