拘束時間 〜 追憶の絆 〜
中心部の真夏の夜は、アスファルトの照り返しと繁華街の熱気でほとほと暑い。
優斗はベッドルームのエアコンをドライモードにしてタイマーを設定した。
彼はTシャツに薄手の生地のスウェット、私はロングTシャツにパイル地のショートパンツを着て、私達は同じベッドで眠る......。
ごくごく薄いかけ毛布は身体のラインが浮き出してくる。
彼と私は、互いへ人魚のような身体のラインを晒しながら広いベッドに横たわった。
「沙綾......」
彼が私の名を呼ぶと、私は素直に彼に寄り添った。
広いキングサイズのベッドの上で、彼は一ミリの隙間もないくらい私をひしと抱きしめた。そして、洗い立ての髪の香りを感じた彼は堪らず私にキスをしてきた......。
彼の唇は私の髪を伝い、瞼と頬に軽くキスを落としてから唇まで辿り着く。
唇は身体の表面から見える部分で最も体内に触れられた時の感覚を想像させる。
勿体つけるように。私へ、少しずつ 唇の感触を味あわせていく彼......。
彼のキスは、いつも私の唇の反応を伺いながら優しく紐解かれてゆく ーー。
「んっ......っ」
清々しくて眩しい、春の日差しのような初恋を失い。暗くて冷たい永久凍土に閉じ込められていた私の心を、彼は温かく潤んだ舌先でゆっくりと溶かしていった。
それは、治療にも似ていて。寒さに打ち震えていた心が、彼の熱で優しく温められていくようだった。
これが、私がまだ体験したことのない未知の行為のプロローグなら。そこから先は、これ以上に温かくて心地よいものだと思ってしまう。
「俺の目を見て......」
優斗はベッドルームのエアコンをドライモードにしてタイマーを設定した。
彼はTシャツに薄手の生地のスウェット、私はロングTシャツにパイル地のショートパンツを着て、私達は同じベッドで眠る......。
ごくごく薄いかけ毛布は身体のラインが浮き出してくる。
彼と私は、互いへ人魚のような身体のラインを晒しながら広いベッドに横たわった。
「沙綾......」
彼が私の名を呼ぶと、私は素直に彼に寄り添った。
広いキングサイズのベッドの上で、彼は一ミリの隙間もないくらい私をひしと抱きしめた。そして、洗い立ての髪の香りを感じた彼は堪らず私にキスをしてきた......。
彼の唇は私の髪を伝い、瞼と頬に軽くキスを落としてから唇まで辿り着く。
唇は身体の表面から見える部分で最も体内に触れられた時の感覚を想像させる。
勿体つけるように。私へ、少しずつ 唇の感触を味あわせていく彼......。
彼のキスは、いつも私の唇の反応を伺いながら優しく紐解かれてゆく ーー。
「んっ......っ」
清々しくて眩しい、春の日差しのような初恋を失い。暗くて冷たい永久凍土に閉じ込められていた私の心を、彼は温かく潤んだ舌先でゆっくりと溶かしていった。
それは、治療にも似ていて。寒さに打ち震えていた心が、彼の熱で優しく温められていくようだった。
これが、私がまだ体験したことのない未知の行為のプロローグなら。そこから先は、これ以上に温かくて心地よいものだと思ってしまう。
「俺の目を見て......」