真心の愛を君に......。 〜 運命の恋は結婚相談所で ~
広務さんは言葉尻を急きながら私へ返事をしつつ、指と指の間に肌が入り込むように左右の五指を広げて、きつく私を抱きしめた。

それから彼は、ぬるくて、よく濡れた舌を惜しげもなく曝け出すと、それまで強く抑えつけていた理性を葬り、激情とも言える愛欲を男の本能に内包させながら、女の極めて敏感な部位を舌先でかき混ぜた。

「んん......っっ」

声を殺そうにも、漏らしてしまう。

「かわいい......。かわいい優花を、たくさん俺に見せて」

「や......っ」

「イヤなの?......嫌じゃないでしょ?だってここ、こんなに熱くなって、すごく、とろけてるよ......」

ねぇ、広務さん。どっちが本当のあなたなの?

昼間の穏やかで優しい姿とは別人格の男(ひと)が、逃れようもない暗がりの密室に丸裸で置かれた私の身体を嗜む様は、背徳的な光景にすら見える。

私、いけないことしてる。

このマゾヒスティックな思考は容赦なく私の情欲を煽って、昼間の彼と相違ないはずの、今、私を掻き抱く愛おしい男(ひと)を貪欲なサディストに仕立て上げていった。

「すごい......。さっき堕ちた時よりも、溢れてる。......んっ」

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