真心の愛を君に......。 〜 運命の恋は結婚相談所で ~
家に着いたらLINEするという約束を破った私へ広務さんは重く沈んだ切羽詰まった声を聞かせて、昨日私が見た光景は、ただの夢だったのではないかと錯覚させた。
やっぱり、広務さんは私のこと愛してくれてるの......?
さっき夢の中で見た結婚式。それは、まるで未来を予知しているかのようだった。
身ごもの私と永遠の愛を誓った男性は果たして広務さんだったのだろうか?
思い出せない。どうしても夢に出てきた新郎の顔が思い出せない。
でも、きっとジークだろう......。
ジークは、お腹の赤ちゃんの父親で、そのことを言い出せずにいた私へ彼は自分から言ってくれた。
”ずっとオレの傍にいてほしい......お腹の子と一緒に”
私は予想だにしなかったジークの発言に驚いて、それまで悲しみと涙で顰めていた顔を一瞬にして解放すると、ハッと彼の方を振り返った。
「さっき、車まで一緒に歩いてきた時に見えてしまったんだ。優花のバッグの中に細長い箱が入ってるのを。いくら男のオレでも、その箱が、なんなのかは分かるよ」
ジークは悪戯に驚くことはせず、ましてや動揺することもなく、むしろ私を落ち着かせようとして努めて優しく穏やかな口調で話してくれた。
「この事、アイツは知ってるの?」
私は暫し沈黙したあと、首を横に振った。
「そっか.......。 打ち明けたら、アイツとの関係が壊れそうで怖いから?......アイツが優花以外の女性と会ってたから?」
的を得ているジークの言葉に、私は力なく小さく頷いた。
「......アイツは昔から、そういう不実な男だったよ」
そう言ってジークは、私の知っている広務さんとは180度違う男(ひと)の実態を、実に深妙な面持ちで明かし始めたーー。
やっぱり、広務さんは私のこと愛してくれてるの......?
さっき夢の中で見た結婚式。それは、まるで未来を予知しているかのようだった。
身ごもの私と永遠の愛を誓った男性は果たして広務さんだったのだろうか?
思い出せない。どうしても夢に出てきた新郎の顔が思い出せない。
でも、きっとジークだろう......。
ジークは、お腹の赤ちゃんの父親で、そのことを言い出せずにいた私へ彼は自分から言ってくれた。
”ずっとオレの傍にいてほしい......お腹の子と一緒に”
私は予想だにしなかったジークの発言に驚いて、それまで悲しみと涙で顰めていた顔を一瞬にして解放すると、ハッと彼の方を振り返った。
「さっき、車まで一緒に歩いてきた時に見えてしまったんだ。優花のバッグの中に細長い箱が入ってるのを。いくら男のオレでも、その箱が、なんなのかは分かるよ」
ジークは悪戯に驚くことはせず、ましてや動揺することもなく、むしろ私を落ち着かせようとして努めて優しく穏やかな口調で話してくれた。
「この事、アイツは知ってるの?」
私は暫し沈黙したあと、首を横に振った。
「そっか.......。 打ち明けたら、アイツとの関係が壊れそうで怖いから?......アイツが優花以外の女性と会ってたから?」
的を得ているジークの言葉に、私は力なく小さく頷いた。
「......アイツは昔から、そういう不実な男だったよ」
そう言ってジークは、私の知っている広務さんとは180度違う男(ひと)の実態を、実に深妙な面持ちで明かし始めたーー。