真心の愛を君に......。 〜 運命の恋は結婚相談所で ~
ぎゅっと抱きしめた毛布は柔らかくて温かくて。

でも。彼の腕は、胸はもっと弾力があって、もっと温かいんだろうなぁ......。

すっかり。変態堕ちした私は、彼の姿を瞼の裏に描きながら眠りに落ちた。

翌朝、目が覚めるといつもと同じ朝が来ていて。当然のごとく、一人のベッドで目が覚めた。

しかし、今朝の目覚めは今までと心持ちが違う。

昨夜から、私の心の中には彼がいる。

好きな人がいるって良いーー。

私は低血圧気味にもかかわらず。早朝からアドレナリン全開でテレビをつけた。

歯磨きをしながらリビングをうろついて、トーストが焼きあがる前に顔を洗う。

そして。着替えを済ませたあと、朝の占いを見ながら朝食をとる。

毎日なんとなく見ていた朝の占い。

これからは毎日、食い入るように見て恋愛運が良いとか悪いとかで一喜一憂する日々が始まる。

恋する女になった証だ。

近いうちに、彼の運勢もチェックし出す予定。

恋人同士になった証だ。

女子アナが爽やかな声で「今日も元気にいってらっしゃい!」と言ったところで、私は通勤用のバッグを持ちスマホを手に取った。

平日会社のある時は、いつも起き抜けにスマホをスーパーサイレントモードに設定しているので、その後LINEが来ても音はならない。

ーーもしかして今頃、彼から”おはようLINE”が来てたりして!?

否が応でも高鳴る鼓動。

彼から私宛の”LOVE LINE”は果たして来ていのるか?来ていないのか......。

ドキドキの二択クイズの正解を求めて。私は、スマホの画面にそっと目をあてた。

< 6 / 315 >

この作品をシェア

pagetop