蚤の心臓
ep.1
犀麦と知り合ったのはSNSだった。
私は元カレの影響で海外のバンドの情報アカウントをいくつかフォローしていて、たまに聴いた曲のタイトルとバンド名を覚書のように呟いていた。私の聴いていたそれらが犀麦の趣味そのものだったらしい。
フォローをもらったことをきっかけに彼のアカウントを覗いてみた。
フリー画像の猫の写真をアイコンにした彼はほとんど言葉を呟かない代わりに、読んだ本とか買った家具とか観たDVDの写真を掲載していた。
プロフィール欄に使っているカメラの機種とレンズの種類が無愛想に羅列されていた。
それから「age.28」。フォローは12人、フォロワーは10人。何だかいいなと思った。彼の読んでいる本や観た映画を好きだったわけではない。まだ私が知らない作品ばかりだった。だから興味を持てた。
私は元カレの影響で海外のバンドの情報アカウントをいくつかフォローしていて、たまに聴いた曲のタイトルとバンド名を覚書のように呟いていた。私の聴いていたそれらが犀麦の趣味そのものだったらしい。
フォローをもらったことをきっかけに彼のアカウントを覗いてみた。
フリー画像の猫の写真をアイコンにした彼はほとんど言葉を呟かない代わりに、読んだ本とか買った家具とか観たDVDの写真を掲載していた。
プロフィール欄に使っているカメラの機種とレンズの種類が無愛想に羅列されていた。
それから「age.28」。フォローは12人、フォロワーは10人。何だかいいなと思った。彼の読んでいる本や観た映画を好きだったわけではない。まだ私が知らない作品ばかりだった。だから興味を持てた。