世界が思いどおりになったら1幕「覚醒」
「よしおーしっかり取れよー」

「うんパパいいよー投げて」


ボールがそれて草むらに転がっていった

「パパどこ投げてるんだよもー」

「ごめんごめん」



草むらの中のボールを探していると

「ううー」
と太いうなり声が聞こえ、おおきな黒いかげが草の奥に見えた


「よしお、走るな、ゆっくり後ろに下がるんだ、絶対はしるな」

心配になり駆けつけてきた父親が叫んだ

目の前に大きな野良犬が牙をむいてうなっていた

父親は近くにあった棒を片手に子供の前いき子供と一緒にゆっくり

後ろに下がっていった、駆け出すとおそってくるのを知っていた



街の河川敷に住み着いている野良犬だった
< 103 / 136 >

この作品をシェア

pagetop