世界が思いどおりになったら1幕「覚醒」
部屋に通されると佐伯と伊藤はもう来ていた

二人とも黙ってちびりちびり酒を飲んでいた

「二人ともはやいな」

「まぁ座って少し飲めよ」

笹島はビールを頼んだ

ここは昔3人で悪くどい相談をした時によく使った老舗かっぽうだ

言い含めてあるのでここでの情報がもれる事は無い

笹島は持ってきたビールを半分ほど飲み仲居が下がるのを見届けてから話し出した


「今日はどうした?きゅうに呼び出したりして」

伊藤が話しずらそうにしていたので、佐伯が口を開いた

「伊藤の息子が死んだのは知っているな?」

「ああお前の所の息子も死んだってな、釣りの最中溺れたって」

「表て向きはな、実は麻薬パーティを船上でひらいてラリッテ海に落ちてサメに八つ裂きにされて喰われたらしい。麻薬の件は伊藤がもみ消してくれたが」


「今はその事はいい、実は伊藤のせがれが野犬に喰い殺されたとき仲間と、ある女をレイプしていたんだよ」


笹島は少し安心した、レイプがらみのやっかいごとならさんざん処理してきた
< 109 / 136 >

この作品をシェア

pagetop