世界が思いどおりになったら1幕「覚醒」
車を支えていた岩が追突でゆるんだ崖から落ちかけていた

ガードレールに挟まった上半身と車に挟まった下半身がミチミチと音を

たててのびてきた


「ギャー いてえ いてえ オゴフ」


胴体がちぎれた、八つ裂きだ


「おーい祐二大丈夫か、レッカー頼んできたぞ、オイ」

仲間が祐二の手を引っ張った、挟まっているはずの体がするっと抜けた


下半身がついてなかった、かわりに長い腸がダランと崖のしたにのびていた

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