世界が思いどおりになったら1幕「覚醒」
つきあいだしたばかりのカップルみたいな会話でかなりうち解けた私は好奇心を抑えられず聞いた

「雪ちゃんいやなら答えなくてもいいけど、どうしていつもは地味な格好しているの?わざとしているとしか思えないけど、今日みたいな感じで街を歩いたらモデルとかに絶対スカウトされるよ」

「私出来るだけ目立ちたくないんです、私の存在を消したいんです」

「えっ」

彼女はそのまま泣き出してしまった彼にだいたいの場所を聞いていたのでそのあたりで

「雪ちゃん、このあたりかい?」

車を止めると、ドアを開けて走って帰ってしまった

一人暮らしだと言っていたアパートはこの近くなのだろう

はぁ俺も馬鹿だな泣かしてしまった、自分がいやになってきた

しかし楽しかったなぁこんなの何年ぶりだろう

夕食を食べながら昼間のでート?を思い出していたらしい

「ぱぱどーしたのニヤニヤして」

うっママに見られた別にやましくは無いが言いづらい

「いや本決まりになってから話そうと思ったんだけど、今バイトしてる漁協のシステムを受注できそうなんだよ」

一応本当の事を言った

「ほんと良かったわねぇーバイトもして見るもんね」

「まだ喜ぶなよ決まってないんだから」

「自分こそニヤニヤしたくせに」

そーとうニヤニャしていたようだ楽しかったなぁー

”あんなこが彼女だったら楽しくてしょうがないだろーな彼女になってくれないかな”

私は思わず妄想した自分に
馬鹿だな俺もと舌打ちした


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