終わりで始まる進化論~第一部~
「で、どうするつもりじゃ?坊主」
「俺は……今のままで、戦います。この先必要になってくるんだとしても今は……」
人体実験の恐ろしさもあるが、ナツキの気持ちはそれだけではなかった。ある種の意地だ。
戦闘員のシノミヤもノーマルだと聞いている。
ハーフタイプになれば、リスクは背負うものの確実に戦闘力は上がる。そうなれば、シノミヤにだって難なく勝てるはずだ。
だけど、それではナツキの中で納得できない。
子供みたいな対抗意識だが、特殊武器も持ってハーフタイプになってしまったら、どこかあの同僚に敗ける様な気がして嫌だった。