終わりで始まる進化論~第一部~
「まあ、そう焦った話でも無いわい。お前さんの選択肢じゃ。ゆっくり決めればええ」
「はい」
バジルに強要させるという雰囲気は見られなかった。
確かに現時点でほとんどセカンドタイプは確認されていないのだ。
リスクのことを考えればナツキも選択を焦るべきではない。
「それで、私に話というのは?」
「おお、そうじゃったのう。わしは、少しお前のやり方にそろそろ限界があると思うておるんじゃ」
残りの一つを急かした羽柴に笑いながら切り出したバジルだが、その小さな手をナツキの方へと向ける。