終わりで始まる進化論~第一部~
「……貴方は私を買いかぶりすぎてますね。私は政府から命令を受け、シノミヤ君とノア君を向かわせ現場の指示に至ってはほとんどシノミヤ君に任せていました。ナツキ君があの場所に居たのは私も今は偶然なのかあらゆる可能性で捜査しているつもりですが、結論に辿り着いていないのが事実です。我々の行動を疑うならば、政府を敵に回すことになりますよ?」
「おう!ジジイ共なんぞにこれ以上取り入るぐらいなら、敵としてドンパチしちゃるわい!」
「まだそんな事を言っているんですか。仮にも元本部の所長の言葉とは思えませんね。ジジイかもしれませんが、我々の雇い主は彼らだと言う事を少しは自覚して頂きたいものです」
「え……バジルさん、本部の所長だったんですか?」
「懐かしいのう。そんな時代もあったわい。今はこいつとリュカにデータ仕事は任せっきりじゃ。ああ言う類いはわしには性に合わんわい」