終わりで始まる進化論~第一部~



「待ってよ!俺は……俺は何も知らない!何でそうなるんだよ?!だ、大体、クラスメイトだったのに……それに、あの日絶対俺よりシノミヤ達の方が自由に動けた!




いや、ノアを使ってでもシノミヤは動かす事が出来たはずだろ!



そうだ……そうだよ、怪しいのは最初からシノミヤ達の方じゃないか!偽名なんて使って、クラスメイトを騙って、結局今だってシノミヤって事以外は何も分からない!




それだって嘘だ!そっちの方が怪しい事だらけじゃないか!人の事散々言っといて、自分はどうなんだよ!?」





目の前の涼しげな表情は漸く歪む。




痛いところを突かれた様な表情で、張りつめていた空気はシノミヤの長い溜め息によって破られてしまった。




銃も降ろされたので、ナツキも肩の力が抜けていく。緊張感が一気に解れたせいなのか、膝から崩れ落ちそうになったが、何とか堪える。





「お前……本当に何も知らねえのか?ネイティアから何も聞いてねえのかよ?」


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