終わりで始まる進化論~第一部~

「え……」



白い部屋、幽閉された空間、現れたネイティア、隆起する床、響く童謡、卵形の男……。




卵形の……あいつが、いや、あいつは……何を何て言って……。




「コンダクターと申しマス、以後お見知りおきを」




フラッシュバック、記憶の断片がパラパラ漫画の様に繋がっていく。




瞳から流れ出る卵液の様な液体に身体が溶かされていく感覚、ナツキを侵食していきやがて助けを乞うことも許されず床に赤い模様だけを残して消える身体。





「永遠の時を……オヤスミナサアイ」





嬉々として口にする滑稽な男。卵形の道化師の様な。


< 140 / 142 >

この作品をシェア

pagetop