終わりで始まる進化論~第一部~
しかし、今日は何としても上司に見せたいものがあった。鞄の中のネガを確認し直して、会社へと出社する。
昔から写真を撮るのは好きだった。
趣味で終わるかもしれないと思っていたが、まさか編集部へと入れるとは思っていなかった。
念願の仕事なのだ。一週間にいくつかのスクープを会議で提出する過酷さはあるが、それでも今回は絶対に一面を飾れる物が撮れた。
「編集長、今回は俺の企画を通して頂けませんか?凄い物が撮れたんです!これは二流俳優、女優のスキャンダルより、絶対に話題になる!」
自信を持って俺はネガを確認して貰うように提出した。編集長はそれを確認して思った通りの驚愕した表情を見せたので、俺も一気にたたみかける。