終わりで始まる進化論~第一部~
「あ、そう!じゃあもう絶対に俺は手伝うなんてシノミヤには言わないよ!」
「おう。邪魔だけはすんな」
……。強がりの啖呵まで律儀に言い返された為に、余計にナツキの苛立ちは募るだけだった。
羽柴は何やらひっきりなしにかかってくる電話の応対で部屋から出てくる気配はない。
誰にも相手にされないナツキは仕方なく外に出てみることにした。
本部から出るとサラリーマンや、普通に制服を着た学生達が歩いている。自分も少し前まではあんな風に友達と学校へ行っていた。
羨ましくなりながら見つめていると、背後から軽く肩を叩かれる。