終わりで始まる進化論~第一部~
ナツキはそこまで口にするとシノミヤの反応を見る。
何かとノアを気にかけているシノミヤだが、結局のところどうなのだろうかと仕掛けてみたい悪戯心もあったし、もう半分は本気の警戒心でもある。
だが、思いの外シノミヤの反応は薄い。いや、何かを言いかけて留める様な雰囲気をまた醸し出したのだ。
だが、意外にも別の視線をナツキは感じていた。シノミヤの傍にいるリュカが此方を真剣なまなざしで見つめていたのだ。
「なっつん、ノンたんと一緒に出掛けるの?」