終わりで始まる進化論~第一部~
バジル
ネオン街は昼間は勝手に静かになると思い込んでいたが、どうやら場所にもよるらしい。
昼には開けないような露出のある服で着飾った女性の看板に足を止めた。
「ここ営業中らしいぞ。入るか」
「だっ、だめだよ!そんな所にシノミん興味があるの?!ボクという者がいながら!」
腕を思いきり引っ張られたシノミヤは、苛立ちに眉を寄せる。
「お前なあ、本来の目的忘れてんじゃねえよ!お前の上司探しに来たんだろうが!」
「あ」
そう、目の前のリュカの強引な提案で、理不尽にも付き合わされる事になったシノミヤは、西部支所長の捜索に来たのだ。