終わりで始まる進化論~第一部~

女好きな彼が寄りそうな場所を探さなければならないので、こういう店に入らなければ意味がないが、さっきからまったくリュカは学習しない。




まあ、シノミヤ自身もまったく興味がないかと言えば嘘にはなるが、それは余計に面倒な事になり兼ねないので口には出さない。




「あーあ。ボクはこういう所別に興味ないんだけどなあ……」




口を尖らせるリュカの呟きに、シノミヤは店内へと足を進めながらも、ターゲットが居ないか辺りを見渡す。





「まあ、お前はずっとノアを気に入ってるんだろうからな」





「な、な、そ、そんな事無いよ!」




突然の振りに今まで余裕そうな表情は一気に赤みを増していく。その分かりやすさには思わずシノミヤも溜め息をこぼした。





「アホだろ。俺と行動したらナツがノアと二人になろうとする位は目に見えてんだろ」





「うっ……やっぱり、なっつんはノンたんが好きなんだ。ふうん……別に、別に気にしないもんね」





「そうかよ、だったらさっさと探して帰……」




「シノミんは、良いの?ノンたん取られちゃっても」




「は?」


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