cold tears
「ねぇ、モーニング一緒に行かなない?スタジオの近くの喫茶店のモーニングめちゃくちゃ美味しいんだ。」
あっ、あんまり眉間に皺寄せてるとせっかく可愛いの大なしだよ?といたずらっぽい顔をする。
思わず眉間の皺を伸ばしていると、私のその姿をみて、何してるのと爆笑している牧田さん。
皺にならないように伸ばしてるんです、と言うとさらに笑いが止まらないよう。
そんなに笑わなくてもいいじゃない。と少し不満に思いながらも、ごめんごめんと(半笑いで)謝られ、半ば強引にモーニングを一緒に取ることになった。
朝日が柔らかく差し込む大きな窓の前のカウンター席に隣り合って座った。
朝が早いからか、他にお客さんはいない。
顎鬚がよく似合うマスターがニッコリと笑いながら、牧田さんが頼んだAセットと私が頼んだコーヒーをそっと置いた。