cold tears
そんな目まぐるしい毎日を過ごし、もう季節は春へと移っていった。
私は大学生から院生へとなり、ヒロさんは新譜の制作へと熱をあげていた。
レコーディングやら取材で会えない日が続いていたある日、ヒロさんからGrasshopperのライブの招待があった。
「今度はちゃんと伝えてみせるから、かっこいい音楽。」
そう言われて顔には出さなかったけれども、ほんの少しソワソワした。
楽しみと緊張と。